【子ども】「嘔吐セット」で備える!吐く前後にすること|看護師ママが解説

子どもの嘔吐に備える「嘔吐セット」のアイキャッチ画像 子どもの体調・おうちケア
相談ママ
相談ママ

夜中に子どもが急に吐いて…。何も準備してなくて、大慌てでした。布団もパジャマもぐちゃぐちゃで。

はる
はる

それは大変だったね…。夜中だと頭も回らないし、ほんとに焦るよね。うちも、昼間は元気だったのに夜になって咳き込みはじめて、慌てて袋を用意することがあるよ。

相談ママ
相談ママ

はるさんのところもなんですね。ちょっとホッとしました。次に吐かれたときのために、何をしておけばいいんでしょう?

はる
はる

いちばん大事なのは、実は「吐く前」なの。わが家の枕元セットと、片づけ方の見分け方を話すね。

この記事では、看護師で小学生の姉妹のママである私が、わが家の体験と看護師としての知識をもとにまとめました。

この記事でわかること
  • 吐きそうなときに、まずやってほしいこと
  • わが家の枕元セットと、防水シーツの失敗談
  • 「咳で吐いた」か「胃腸炎かも」かで変える片づけ方
  • 胃腸炎かもしれないときの片づけと、消毒液の作り方
  • 吐いたあとの水分と、受診の目安

結論:嘔吐は「吐く前の準備」がいちばん大事

  • 吐きそうなときは、体ごと横に向ける。できれば体を起こす
  • 枕元に洗面器・ビニール袋・ティッシュを置いておく
  • 防水シーツはベッド全体を覆うものに
  • 片づけは、迷ったら「胃腸炎かも」のつもりで

いちばん大事なのは、吐く前に体ごと横に向けること

子どもが夜中に咳き込んで、「あ、吐きそう」と感じたとき。
娘の嘔吐にも、仕事での嘔吐の対応にも、これまで何十回と向き合ってきました。だから今の私は、考えるより先にまず体が動きます。子どもの体ごと横に向けて、できるときは体を起こします。

やっていることは、とてもシンプルです。この記事を読んでくれたママにも、今日からぜひ実践してほしいと思っています。知っておくだけで、いざというときに、子どもの命を守る行動がとれるからです。

いちばん怖いのは、吐いた物がのどに詰まって息ができなくなることです。厚生労働省の情報でも、子どもは吐いた物を気道に詰まらせることがあると注意されています。

吐きそうなとき・吐いたときは
– 顔だけでなく、体ごと横に向ける(仰向けのまま吐かせない)
– できれば上半身を起こして、前かがみに
– 吐いたあとは、口の中に吐いた物が残っていないか確認する

布団やパジャマが汚れるのは、あとからどうにでもなります。まずは子どもの息の通り道を守ってあげてくださいね。

わが家の枕元セット

娘が咳き込んで吐いてしまう時期は、寝る前に枕元にこれを置いておきます。

わが家の枕元セット
  • 防水シーツ(ベッド全体を覆うもの)
  • 洗面器
  • ビニール袋(洗面器にかぶせて使う)
  • ティッシュ
  • ウエットティッシュ

着替えは、吐いてしまったら、あとから取りに行っています。

洗面器にビニール袋とティッシュを入れた枕元セットと、ビニール袋をかぶせた洗面器

洗面器には、ビニール袋をかぶせておきます。吐いたら、袋の口をしばってそのまま捨てられるので、夜中の片づけがぐっとラクになります。

咳で吐いてしまうときの理由や、吐かないための鼻のケアは、こちらの記事にまとめています。

▶ 【子ども】夜、咳き込んで吐く…原因は鼻水⁉|看護師ママの体験談

防水シーツは「ベッド全体」が正解だった

最初は、頭のあたりだけに防水シーツを敷いていました。
ところが、子どもは寝ているうちにあちこち動きます。防水シーツのないところで吐かれてしまい、結局、布団まで洗うことに…。

それからは、ベッド全体を覆う防水シーツに変えました。最初からこうしておけばよかった、と思っています。

片づけをラクにしたいなら、ペットシーツもおすすめ

わが家は防水シーツを使っていますが、片づけをラクにしたいなら、ペットシーツもおすすめです。
頭のまわりに敷いておけば、吐いても丸めて捨てるだけ。夜中に洗濯をしなくてすみます。

ベッド全体は防水シーツで守って、頭のまわりにはペットシーツ、という組み合わせもできます。

赤ちゃんの場合、顔のまわりにシートやビニール袋があると、顔にかぶさって息がしづらくなるおそれがあります。赤ちゃんの顔のまわりには置かないでください。

洗面器に吐けるようになったのは、小学生になってから

吐きそうなときに、自分で洗面器や袋に向かって吐けるようになったのは、小学生になったころからです。

それまでは、どこで吐かれても大丈夫なように準備しておくしかありません。枕元セットと、ベッド全体の防水シーツは、小さいうちこそ心強い味方です。

片づけ方は「咳で吐いた」か「胃腸炎かも」で変える

咳で吐いた物は、基本的にほかの人にうつる心配は少ないです。
一方で、ノロウイルスなどの胃腸炎(感染性胃腸炎)で吐いた物には、ウイルスがたくさん含まれていて、家族にうつることがあります。

相談ママ
相談ママ

でも、どっちで吐いたのかなんて、わからないです…。

はる
はる

そうだよね。夜中に慌てているときに見分けるのは難しいと思う。だから目安を表にしてみたよ。

見るところ咳で吐いた可能性が高い胃腸炎の可能性がある
吐く前激しく咳き込んだ直後に吐いた咳がないのに、急に吐いた/気持ち悪いと言っていた
吐いた回数1回で、吐いたあとはすっきりしている何回もくり返し吐く
ほかの症状鼻水・咳下痢・おなかの痛み・熱
まわりの様子―家族や園・学校で胃腸炎がはやっている/冬(特に11月〜2月)

※この表は、厚生労働省の情報(ノロウイルスの主な症状や、はやる時期)と、わが家の経験をもとに、看護師としての目安をまとめたものです。当てはまらないこともあるので、あくまで目安にしてくださいね。

迷ったら、「胃腸炎かも」のつもりで片づける。
これがいちばん安全です。

相談ママ
相談ママ

咳で吐いたとわかっているときは、手袋やハイターはいらないんですか?

はる
はる

うつる心配は少ないけど、手袋はあったほうが安心だよ。吐いた物はにおいも残りやすいから、ハイターを使うのもおすすめ。少しでも「胃腸炎かも」と迷ったら、このあとの「胃腸炎かもしれないときの片づけ」のやり方にしてね。

咳で吐いたときの片づけ(わが家の方法)

咳き込んだ直後に1回吐いて、ほかは元気。そんなときのわが家の片づけです。

  1. 子どもの顔をふいて、口をゆすがせる。必要なら着替え
  2. (あれば)使い捨て手袋をつける
  3. 布団やシーツについた物を、ティッシュなどでできるだけ取り除く
  4. 汚れたシーツや服は、洗面台で予洗いする
  5. ほかの洗濯物とは分けて、洗濯機で洗う

吐いた物は、においが残りやすいもの。床や、白いシーツ・タオルなら、薄めたハイター(下の「消毒液の作り方」の0.02%の液)でふいたり、つけおきしたりすると、においも取れやすくなります。
色柄物は色が抜けてしまうので、塩素系ではなく酸素系の漂白剤を使いましょう。

胃腸炎かもしれないときの片づけ

わが家の娘は、これまで胃腸炎で吐いたことはありません。
なので、ここからは看護師として知っておいてほしいことを、厚生労働省の情報をもとにお伝えします。

なお、下痢だけの胃腸炎になったことはあります。そのときに家族にうつさなかったわが家の工夫と、トイレの消毒のしかたは、こちらの記事にまとめています。

▶ 【子ども】家族にうつさない‼下痢だけの胃腸炎|看護師ママの体験談

ノロウイルスは、ほんの数個でも感染することがある、とても感染力の強いウイルスです。そして、乾くと空気中に舞い上がって、口から入って感染することがあります。だから、乾く前に、すばやく片づけることが大切です。

家にあるもので作れる、嘔吐処理セット

わが家も、キッチンハイターやマスクは家にありますが、嘔吐処理用としてまとめてはいませんでした。冬の前に、ひとまとめにしておくと安心です。

嘔吐処理セット
  • 使い捨て手袋
  • マスク
  • 使い捨てエプロン(なければ、大きめのゴミ袋に穴をあけて代わりに)
  • ペーパータオルや古い布(捨てられるもの)
  • ビニール袋(数枚)
  • 家庭用の塩素系漂白剤(キッチンハイターなどの液体タイプ)
  • 空のペットボトル(500ml)

消毒液の作り方

使うのは、家庭用の塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム。濃度約5%のもの)です。たとえば、花王の「キッチンハイター」や「ハイター」などです。キャップ1杯は約5mlです。

泡スプレーのタイプは、薄めて使うものではありません。消毒液を作るときは、液体のボトルタイプを使いましょう。

使う場所濃さ作り方
吐いた物がついた床・物0.1%水500ml(ペットボトル1本)に、漂白剤10ml(キャップ2杯)
ドアノブ・手すりなど、触った場所0.02%水2.5L(ペットボトル5本)に、漂白剤10ml(キャップ2杯)
  • 必ず換気をして、手袋をつけて使う
  • ほかの洗剤と混ぜない
  • 手や皮膚の消毒には使わない
  • 金属はさびることがあるので、使ったあとは水ぶきする
  • 作った液は、時間がたつと効果が落ちるので、その都度使い切る
  • 製品によって濃さがちがうことがあるので、使う前に容器の表示を確認する
相談ママ
相談ママ

消毒って、アルコールじゃだめなんですか?

はる
はる

ノロウイルスには、アルコールは効きにくいの。だから、塩素系の漂白剤を使うよ。手は、石けんと流水でしっかり洗ってね。

片づけの手順

  1. 子どもをほかの部屋に移す。窓をあけて換気する
  2. 手袋・マスク・エプロンをつける
  3. 吐いた物を、ペーパータオルなどで外側から中心に向かって集めるように、静かにふき取る
  4. ふき取った物は、ビニール袋に入れる
  5. 吐いた物があった場所を、0.1%の消毒液をしみ込ませたペーパーでおおい、10分ほどおいてからふく。そのあと水ぶきする
  6. 使ったペーパーや手袋も袋に入れ、口をしっかりしばって捨てる
  7. 最後に、石けんと流水で手をよく洗う

布団・シーツ・服の洗い方

汚れた物は、吐いた物を取り除いてから、

  • 85℃以上のお湯に1分以上つける(熱湯消毒)
  • または、0.02%の消毒液につける(色落ちすることがあります)

そのあと、ほかの洗濯物とは分けて洗います。
洗えない布団は、スチームアイロンや布団乾燥機などで熱を加える方法もあります。むずかしいときは、クリーニング店に相談しましょう。

吐いたあとの水分と、受診の目安

吐いた直後は、胃がびっくりしていて、すぐに飲むとまた吐いてしまうことがあります。少し時間をおいて、少しずつ水分をとらせてあげてください。

飲ませるものは、水・白湯・麦茶など
– 最初は、スプーンやペットボトルのキャップで1杯くらいから
– ジュースや牛乳は、胃に負担がかかることがあるので、落ち着いてからに
– 何度も吐いたり、下痢もあったりするときは、経口補水液(「OS-1」など)もおすすめ

こんなときは、すぐに受診を
– ぐったりしていて元気がない、うとうとしている
– 何度もくり返し吐く
– 血や、黄色・緑色の物を吐いた
– 水分がとれない、おしっこが出ていない
– 激しくおなかや頭を痛がる
– 呼吸が苦しそう

夜間や休日で、受診するか迷ったときは、こども医療電話相談(#8000)に相談してくださいね。

まとめ

この記事のまとめ
  • 吐きそうなとき・吐いたあとは、体ごと横に向けて、できれば体を起こす
  • 枕元に、洗面器・ビニール袋・ティッシュ・ウエットティッシュを
  • 防水シーツはベッド全体に。片づけをラクにしたいならペットシーツも
  • 「咳で吐いた」か「胃腸炎かも」か、迷ったら胃腸炎のつもりで片づける
  • 胃腸炎かもしれないときは、手袋・マスクをつけて、塩素系の消毒液で
  • 吐いたあとは、少しずつ水分を。ぐったりしているときは迷わず受診

夜中の嘔吐は、子どももママもつらいもの。準備しておくだけで、いざというときの焦りがぐっと減ります。寒くなる前に、枕元セットを整えておきませんか。

参考にした情報

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